ご挨拶

胸部放射線研究会
代表幹事 大野良治
当研究会は、神戸大学教授であった故河野通雄先生(名誉会長)の発案により、胸部放射線科医が集まり「画像と病理の対比」から学び合う場を設けることを目的として発足しました。1987年の第23回日本医学放射線学会秋季臨床大会において、第1回胸部放射線研究会が症例報告を中心とする形で開催され、この趣旨は歴代の代表幹事によって引き継がれて約半世紀に亘りほぼ毎年開催されています。現在では若手会員を中心に約50題にのぼる症例報告がアクティブに発表される大変貴重な機会となっています。
また、当研究会は毎年8月第一土曜日に「池添メモリアル胸部画像診断セミナー」を開催しております。このセミナーは第2代代表幹事であり志半ばで他界された池添潤平先生のご遺志を継ぎ2009年に村田喜代史 先生(第3代代表幹事)が理事長を勤めたNPO法人胸部放射線研究機構の事業として開催されました。以降このセミナーでは胸部画像診断に関する様々なUp-to-Dateなテーマを取り上げ、どの世代にとっても興味を持っていただける充実した内容を誇っています。
国際的な活動としては、世界胸部放射線会議(The World Congress of Thoracic Imaging: WCTI)、アジア胸部放射線会議(The Asian Congress of Thoracic Imaging: ACTI)、および日韓胸部放射線会議(The Joint Meeting of Korean and Japanese Society of Thoracic Radiology)の日本開催を担う母体として、NPO法人胸部放射線研究機構から事業を引き継いでいます。また、これらの会議において、多くの司会者や演者の推薦を行うほか、研究会員が積極的に研究成果を発表できるよう支援を行っています。その中でもACTIは 2027年の日本開催が決定され、またその後もWCTIなどの数多くの国際学会の主催も検討されています。
微力ではございますが、胸部画像診断学の発展ために尽力する所存です。今後とも胸部放射線研究会にご支援ご協力をお願いいたします。